蜂の子について
蜂の子とは、簡単に言うとハチのサナギのことです。
日本においては長野県や岐阜県などの一部の山間部では、食用とされてきました。
女社会のハチの世界においてオス蜂の子はとても希少で、女王蜂や働きバチ(ともにメス)よりもオス蜂にそのパワーが凝縮されており、また生後21日目のオス蜂の子には、最も多くのアミノ酸が含有されていることが研究で明らかになっています。
そしてこの状態のアミノ酸は最も人間の体に吸収されやすく、栄養価が高いのが特徴です。
さらに、サナギから脱皮する時に放出されるエクジソンも多く生成されるので、
生後21日目のオス蜂の子が注目されるのです。
オスの蜂の子には、
私たち人間にも体にもいいハチミツやローヤルゼリー、花粉を食べてまるまると育ちます。
ハチの子の栄養成分を見てみると、すべての必須アミノ酸(体内で合成できず、食べ物から摂取する必要があるアミノ酸)を含め、18種類のアミノ酸を豊富でかつ、バランスよく含んでいます。
アミノ酸の含有量については、同じ蜂産品のローヤルゼリーの3倍強です。
その他、ビタミンやミネラルを含有していることもわかっています。
近年では、メニエール病(めまいや耳鳴り、難聴などが発作的に反復する病気)や更年期障害にも蜂の子が優れた効果を現すことが実証されています。
メニエール病とは、意思とは無関係に内臓などの働きを調節している自律神経の失調によって起こります。
また更年期障害は、女性の閉経に伴うホルモン失調が原因です。
つまり、蜂の子には神経やホルモンの働きを正す効果があるのです。
先ごろ、北京医科大学基礎医学院の名誉教授である王諤博士の指導のもと、
北京医科大学と天津医科大学で、蜂の子の粉末の臨床試験が行われました。
その結果です。
この臨床試験は、メニエール病の患者さん32人(男性24人、女性8人)と、
更年期障害の女性15人を対象として行われました。
蜂の子の粉末50mgを、1日3回1カ月間与え、どのような効果があったかを見るものです。
今回、臨床試験に協力したメニエール病の患者さんは、
全員めまい、耳鳴り、ふらつきを感じていた方で、そのうち24人の方は難聴も伴っていました。
その結果、蜂の子はめまいと耳鳴り、ふらつきに改善効果をもたらしました。
めまいは、投与して3日後に70%が完治し、1カ月後には88%が完治、5%がほぼ改善と言う結果でした。
耳鳴りは、投与1カ月後で75%が完治しており、
ほぼ改善した人13%を含むと、88%に改善が見られています。
ふらつきは、3日後、1カ月後には効果が見られなかったものの、
1カ月後には68%が完治、21%がほぼ改善と言う結果でした。
中でも、頻繁にめまいを起こし、半年も仕事を休んでいた男性(43歳)は、めまいの発作が起こった時、蜂の子の粉末を1,000mgとり、わずか20分で、めまいと眼球振動(無意識に起こる眼球の往復運動)が治りました。その男性は1カ月後には職場に復帰したということです。
ちなみに難聴に関しては、投与1カ月後での全治例は見られませんでした。
更年期障害についての結果です。
更年期障害の主な症状は、
めまい、不眠、耳鳴り、情緒不安定、冷え性、生理不順、難聴、むくみ、貧血です。
めまいと不眠に関しては、ほぼ全員が改善し、
生理不順は1人を除いてほぼ改善、やや改善という結果でした。
顕著な改善が見られたのは、59歳の女性のケースです。
この方は、難聴、耳鳴り、物忘れ、むくみ、尿漏れがあり、
生理がありませんが、黒っぽい出血がありました。
そこで蜂の子の粉末を1カ月投与したところ、出血が起こり、耳鳴りとむくみが改善しました。
また尿漏れが減り、聴力も向上しています。
ご家族から、物忘れしなくなったとも言われたそうです。
以上臨床試験のデータより
日本でも、ある女性も、以前ひどい更年期障害で悩んでいましたが、
蜂のこの粉末をしばらく飲んでいるうちに、長年の不快な症状が改善されたと喜んでいました。
また、その方の娘さんは生理不順で困っていましたが、
蜂の子の粉末を取った途端に毎月きちんと生理がくるようになりました。
こうした症状が改善されたのは、蜂の子の粉末に血液の流れをよくする働きがあるからだと思われます。
ですから、高血圧の方にも蜂の子の粉末はお勧めです。
血液の流れが良くなり、血圧が正常になりますから降圧剤との併用も良いでしょう。